成績のこと/RS野中/勉強が苦手な子のための学習塾/岐阜・岐南・笠松・ 各務原

「成績を良くしたい」

 

 これはよく聞く言葉ですが、そもそも成績とは何なのでしょうか?前回のテストよりも高得点を取ることなのでしょうか?

 

 中学校の定期考査ですと、「今回は300点取れなかった」とか「300点を初めて超えた」といったように、どうしても点数中心の話題になりがちです。また、「○○点アップ!」といった類の広告も、内容的に高得点を取りづらい前学年の後期期末考査を比較対象にしますと、前期中間考査は比較的に点数を取りやすいため、確かに点数は上がるかもしれません。でも...。

 

 高校生は模試などでも偏差値を基準に捉えることが多く(これの是非についてはここでは言及しません)、点数にこだわることは中学生に比べて少ないように思います。何故偏差値を尺度としているかと言えば、平均から見た自身の点数がどの程度なのかを知ることができるからですね。そう、成績というのは、全体の中での自分の立ち位置であって、点数が何点だったかどうかで必ずしも測れるものではない、ということなのです(点数を軽視している訳ではありませんので、その点はご理解ください)。

 

 例をあげてみましょうか。

 

自身の点数 前回320点 今回290点

平均点 前回330点 今回270点

 

 実際にある話ですが、上の例で「成績が悪くなった」と思う中学生は思いのほか多いです。でも、ここでもう少し冷静に考えてみてください。前回は平均点よりも10点下だったのが、今回は平均点よりも20点上だったのです。確かに点数だけを見れば「悪くなった」ように思うかもしれませんが、成績としては「良くなった」のですね。ですから、点数だけを基準にして、それで良くなったとか悪くなったというのはあまり意味がないのです。もちろん、心理的な面で考えれば、低い得点よりも高い得点の方が気持ちは良いものですが、そこにこだわり過ぎるのは良くないですよ、という話です。

 

 成績を良くしたいと思ったら、とにかく平均点をどれだけ超えられるか、そこにこだわるのが良いですね。岐阜高校や岐阜北高校を目指すのであれば、どの教科も満点を目指すくらいでちょうど良いと思いますが、専門高校や中堅の普通科高校を目指す場合、平均点を超えられていない場合は平均点を、平均点前後の場合はどれだけ超えられるかが当面の目標になるでしょうか。

 

 ちなみに、最も成績を良くするのに適した季節はいつかわかるでしょうか?前学年の後期期末考査が終わってからゴールデンウィークにかけての時期、つまりは春ですね。これは他の先生方も仰っていますが、この時期は本当にみんな気が抜けちゃうんですよ。逆に言えば、これからの夏以降というのは、特に受験生においては勉強しても勉強しても成績は上がりづらくなります。何故なら、みんな勉強するからです。勉強するのが当然になるからですね。ですから、自分がいくら頑張ったとしても、みんなが同じように頑張ったら相対的に見れば何も変わらないという事態が起きます。でも、それは何とかこの成績を維持できていると見るのが妥当で、手を抜けばあっという間に悪化していきますよ。そういうものなんです、成績というのは。

 

 最後に一言付け加えておきますが、勉強して自分の知識量が増えたからといって、それがすなわち成績上昇に結びつくかはわからないということです。勉強すれば確かに知識量は増えますが、それが成績と確実にリンクするかと言えばそうとは言い切れません。とはいえ、先程も書きましたように、勉強しなければあっという間に成績は悪くなっていきます。大事なことは、

 

勉強を生活の一部にする

 

ということですね。毎日やる。毎日やり続ける。それを習慣化できるかどうか、これが結局は大きな差になるということです。