追う者と追われる者/RS野中/勉強が苦手な子のための学習塾/岐阜・岐南・笠松・ 各務原

 先日、マラソンのMGCを少しだけテレビで観ました。序盤から先頭を走り、一時は2位に2分以上の差をつけていた設楽選手でしたが、37キロ付近で後続にとらえられるとそのまま後退し、最終的には14位でゴールしました。マラソンでは独走態勢に入ったと思われても、後続集団に追い付かれることは起こり得ることです。様々な要因があると思いますが、追われる者より追う者の方が、体力的にも精神的にも余力を残しているからでしょうか。

 

 では、勉強では、受験ではどうでしょう?先行逃げ切りが圧倒的に優位だと思います。特に上位を目指すのであれば、後から追い駆ける状況は圧倒的に不利でしょう。追い付こうにも追い付くことなどできないだろう差が生じている可能性が高い。追われる者はどんどん逃げて行きます。並の努力では、先頭集団の姿を全くとらえることさえできないかもしれません。

 

 先頭集団(成績上位集団)は、他が手を抜いている時に入念に準備運動(基礎の完成)をしています。いざという時(受験期)にいつでも全力疾走できるようにと、準備に余念がありません。一方で追う者(成績中下位集団)はというと、先頭集団が準備運動をしている時に何もしていない、あるいは手を抜いた準備運動をしている。そうするとどうでしょう、いざ全力疾走しようにも走るに走れないのです。気持ちが空回りするだけで、結局準備運動から始めないといけません。すると元々の差は益々開いていくばかりです。

 

 もちろん、例外はあるかもしれません。怒涛の勢いで追い駆けて追い付く場合もないとは言い切れないので、確率としては先行逃げ切りの方が勝利(志望校合格)に近いと表現した方が良いようにも思います。ですがどうでしょう、準備運動をまともに行なっていない状態で、はたしてどれだけの追う者がすぐに全力疾走可能な状態にまで自身を仕上げられるでしょうか?追い付くだけのハイペースをいつまで維持できるでしょうか?

 

 夏が終わって3週間ちょっとが経ちました。夏前に「夏からは本気で頑張ります」と言っていた受験生、本当に今もその本気を維持できていますか?簡単じゃないですよ、追い付くのは。想像以上に難しい。その覚悟もなく、安易な考えのままでいると、追い付くどころか更に後続集団に追い抜かされてしまいますよ。そのことを忘れないように。2年生以下の子は、1年後もしくは2年後の今頃を想像して勉強するのは難しいかもしれませんが、少なくとも現状遥か後続にいる状態では、余程ではない限りそのまま沈み続ける可能性が高いです。早々に準備運動を始めましょう。どれだけ準備しても準備し過ぎることなどないのが勉強であり、受験なのです。