僕個人の意見としては、オーバーフローの原因になるような夏期講習はほとんど意味がないと思っています。休みが長く時間があるからといって、あの講座もこの講座も、なんて欲張ったところで、極々一部の優秀な生徒を除けば、教わったことを復習し切ることすらできないでしょう。ましてや、授業の予習をする余裕などほとんどないのではないかという考えです。それに加え、あれもこれもと欲張って講座を取るやり方をすると、費用が優に10万円を超えてしまいます。中には、公立中堅校を目指すために20万円近く夏期講習に使ったという話を、実際に支払った人から聞きました。それだけのお金を使ったからといって、短期間で一気に成績が良くなる訳でもないのに...。本当にやっている子なら、そもそも春から少しずつ積み重ねているのであって、受験生だとしても夏に部活を引退したからといって夏期講習でがんじがらめにするのもどうなんでしょう?
このように考えている僕が、何故夏期講習を実施するに踏み切ったのか?
実は、僕が夏期講習を初めて実施したのは2年前です。3年前は試験的に昼コース(14~18時)と夜コース(18~22時)に分け、その日の都合に合わせていずれかに出席してくださいというやり方を採用しました。この時、昼も夜も出席したいという声があり、実際に長時間勉強に向き合う生徒が少なくなかったんですね。生徒からの要望もあり、それならということで、一昨年初めて14~22時という時間の中で出入り自由とする夏期講習を実施したんです。夏期講習とは言っても、やっていることは普段と何も変わることなく、それぞれが勉強に励むスタイルですから、一般的に言うところの集団授業というものはありません。どちらかと言えば、学校の課題に取り組む生徒が多く、基礎基本中心の勉強をしていきます。
僕が夏期講習を行う最大の目的は、「夏休み中の生活リズムを維持する目的でどうぞご利用ください」ということ。夏期講習専用のページにも記しました通り、今年は13時からスタートし、17~18時に1時間の休憩を挟んで22時までという予定でいますが、これは必ずしも長時間勉強しましょうという意味ではなく、長い時間教室を開けておくから、あとはお好きなように来てください、というスタンスなんです。それぞれの予定に合わせ、好きな時に勉強する時間と涼しい環境を確保できる、そんなイメージですね。長時間勉強したい子はどうぞ最初から最後まで使ってください、ただしこちらで時間を拘束することはないですよ、と。
今年は夕方に1時間の完全休憩時間を設けましたので(その他も適宜休憩しますが)、その時間で弁当を食べたい子は食べ、弁当を買いに行きたい子は買いに行き、少し昼寝をしたい子はどうぞ、そんな風にしようと思っています。乱れがちな生活リズムを整えつつ、基礎基本中心の勉強をし、休み時間はみんなで楽しむ、そういうメリハリのある夏休みを一緒に過ごしたいですね。