最初に結論を書いちゃいます。漢字の読み書きは大事です。とにかく大事です。これからも日本社会で生きていくならば、義務教育課程修了程度の漢字の読み書き、同時に語彙力は必要最低限の知識です。これが身に付いていないと、あらゆる場面で不利益を被ります。
とまぁ、全然面白くもない、一般論とも言える結論から入りました。しかし、現実の話です。だからといって、机に向かって漢字ドリルをやりましょう、と言いたい訳ではないんですね。漢字の勉強なんていうのは、日本社会で生きていれば至るところでできますよ、ということが言いたいのです。
最も身近なところで言えば苗字とか名前、あるいは地名。難読であったり、特殊な読みの場合もありますが、漢字そのものはこれらからでも覚えることはできますね。これらはそこかしこに溢れています。テレビでも新聞でもネットでも、それこそ歩いていても見ることができるくらいに。僕自身はこれらで結構覚えた漢字がありますね。特に苗字と名前。もちろん、人名で使われる場合には、独特の読み方(これを「人名訓」「名乗り訓」とも言うそうです)の場合もあるので、漢字そのものだけ覚えて通常の読み方はドリルなどで確認した記憶があります。要するに、漢字に興味を持つきっかけが苗字や名前であったということ。
地名も興味深いんですよ。例えば、岐阜には「各務原市」という自治体があるのですが、この「各務原」の読み方は県民であってもバラバラなんです。メ~テレのこちらのサイトを見てもらえればわかりますが、正式には「かかみがはら」です。ただし、JRの駅名(各務ヶ原と書く)は「かがみがはら」、各務原高校は「かかみはら」(同じ各務原市にある各務原西高校は「かかみがはらにし」なんですよ)。面白くないですか?ちなみに、僕は各務原を「かがみはら」と呼んでいます。
地名ついでに岐阜の面白い地名を挙げておくと、割と有名なのが加茂郡坂祝町の坂祝(さかほぎ)。岐阜市近隣で思いつくところだと岐阜市の尻毛(しっけ)、同じく岐阜市の金町(こがねまち)や銀町(しろがねまち)、各務原市の苧ヶ瀬(おがせ)、本巣郡北方町の曲路(すじかい)など。
こうやって、漢字って面白いなぁとか、どうやって読むんだろうなぁ、っていう感覚が、自然と記憶に結び付いていくと楽しく覚えられると思いますね。漢字が嫌いとか苦手、なかなか覚えられないという子は、ドリルやワークからではなくて、もっと身近なところから漢字を覚えられるようにアンテナを張ってみてはどうでしょうか?
最後に僕が今までで最も印象に残っている地名を挙げておきます。奈良市の「南京終町」。前に自動車の仕事をしていた時のことなんですが、部品を全国に向けて発送する業務を担当していて、偶然発送依頼書にこの住所があったんです。全くどう読むかわかりませんでした。すぐに調べたんですが、これで「みなみきょうばてちょう」と読むんだそうですね。もうこの出来事は10年以上前のことなんですが、今も鮮明に覚えています。
※各務原高校、各務原西高校の読み方に関しては、公式サイトを参照にしています。