小学生の生徒が笑顔で入って来ました。しかも、手には何やら持っている。ということは...。
学校のテストの点数が今までよりも良かったので、認めてもらいたいという気持ちだったんだと思います。実際、よく頑張った!問題をよく見てみると、昨年の春以降何度も何度もくり返し復習した内容が多数あり、生徒本人も「復習して良かった」と思ってくれたのではないでしょうか。そうなんです、嫌かもしれないけれど、基本の概念をしっかり押さえておくと、ちゃんと成果は出るんです。
しかし、今回僕が注目したのは、実は点数のことではないんです。点数は確かに良くなっていました。それはそれでちゃんと認めていますし、よく頑張ったと思います。でも、そこではない。
注目したのは、テストの答案に書かれている字についてです。これまで、再三再四にわたって鉛筆の持ち方、字のバランスなどについての指導をしてきました。それは、あまりにも字のバランスが悪ければ、生徒本人が意図したことを正確に相手に伝えられない恐れがありますし、鉛筆の持ち方を直すことによって字のバランスを改善できるのではないかと思ったからです。こうした指導をし始めてから2年近くが経過していました。ここまでは互いに根競べの世界。「直した方がいいよ」「わかってます」「直さなきゃいけないよ」「わかってます」、ずっとその繰り返し。でも、最近になって、生徒本人から「丁寧に字を書こうと心掛けています」といった言葉が出るようになってきました。とても大きな変化です。解読が困難な字を書いていた頃では考えられない変化です。素晴らしい!
テストの点数は大事です。でも、それさえ良ければ良いということではないし、点数上の変化だけを求めようとは全く思いません。変化は様々な場面で見られます。そういったところに気付き、認めていくということも、生徒達にとっては必要なことだと思っています。